SONY a7SⅢに搭載されている撮影モード「S&Q(スロー&クイックモーション)」を使いクイックモーションで星空と天の川を撮影しましたので紹介します。
タイムラプス、リアルタイム動画とはまた違う魅力があり、なかなか面白いです。
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S&Q(スロー&クイックモーション)とは
SONY a7SⅢには S&Q(スロー&クイックモーション)という撮影モードがあります。(SONYの他のカメラにも搭載されていると思いますが、別途ご確認下さい)
言葉通り、スローモーションとその逆のクイックモーションを撮影するモードです。ダイアルのS&Qです。
記録フレームレートが24Pの場合、15FPS(1.6倍)、8FPS(3倍)、4FPS(6倍)、2FPS(12倍)、1FPS(24倍)のクイックモーションが撮影出来ます。
クイックモーションによる星空撮影とは・・・
星空のタイムラプスというと、一般的には十数秒近くの露光時間をかけて撮影している関係で急激な時間の流れを表現されている場合が多いと思います。
リアルタイムの動画は実際の時間の流れ、その場で見ていた様な臨場感を記録出来ますがシャッタースピードの関係もあり、タイムラプス(写真)程明るくノイズレスに動画撮影することが出来ません。(SONY a7SⅢの場合です)
クイックモーションによる星空の撮影はタイムラプスとリアルタイム動画の中間にあたる撮影方法ではないかと思います。(クイックモーションもタイムラプスだとは思いますが・・・)
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SONY a7SⅢのクイックモーションで撮影した映像
では実際クイックモーションで撮影した映像を紹介します。どちらも6倍速(シャッタースピードは1/4秒)です。
この動画は人物(私)が写っているので、時間の流れが速いのが分かると思います。しかし、よくあるタイムラプスよりは時間の流れが穏やか(6倍速)なので、星空が動いているように見えません。
こちらの動画は人物等の動く物が写っていないのでリアルタイムの動画の様にも見えます。
クイックモーション撮影の魅力
リアルタイム動画より明るく、ノイズを少なく撮影出来る
SONY a7SⅢでリアルタイムの星空動画を撮影する場合の撮影設定でよく使っているのが下記の設定。
SS 1/15sec、ISO128000~204800、F1.4
クイックモーション6倍速での撮影だと下記の様な設定で撮影しています。
SS 1/4sec、ISO51200~80000、F1.4
リアルタイム動画と比べるとシャッタースピードで2段程度明るく撮影出来るため、その分ISO感度を落として撮影する事が出来ます。(SONY a7SⅢならISO80000のノイズは、編集時のノイズ処理である程度除去出来ます)これにより、リアルタイム動画とは違う低ノイズの映像を撮影出来ます。
逆に暗すぎる様な場所ならば更にISOを上げても良いし、24倍速(SS 1sec)で撮影する事でもっと明るく撮影する事が出来ます。
撮影時間がそんなにかからない
星空のタイムラプスというと一回の撮影で数時間かけて撮影する事が多いです。しかし、このクイックモーション(6倍速)の場合だと10秒の動画を撮影するのにかかる時間は60秒です。(24FPS再生の場合)
どっしり構えなくても気軽に撮影出来るし、カメラ一台で色々な構図で撮影が出来ます。
緩やかな時間の流れを表現
一般的なタイムラプスと比べるとダイナミックさは欠けますが、一味違った緩やかな時間の流れを表現出来ると思います。
動画形式で保存されるので編集が楽
クイックモーションはあくまで動画ですので一般的なタイムラプスの様に写真をつなぎ合わせる必要がない為、編集が楽です。(音声は記録されません)
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6倍速クイックモーションのみを使用して撮影した動画
6倍速クイックモーションのみを使用して撮影した星空の動画を紹介します。YouTubeに掲載しているので、先ほどの動画よりは高画質で見る事が出来ます。
この動画は肉眼で見た星空の印象に近い(かなり暗めに)グレーディングしています。2021年のペルセウス座流星群を撮影しているので流星もいくつか写っています。一般的なタイムラプスよりは流星が判別しやすいと思います。
基本的にジンバルのモーション機能を使いカメラをパンさせながら撮影しています。動画の1:41あたりのシーンでは、ジンバルのモーション機能を使いながら歩いて撮影(ハイパーラプス?)しています。歩きながら撮影すると、なかなかエモーショナルな映像になりますね笑
使用しているジンバルはこちらです。
参考記事:初心者でも手振れ軽減!(動画あり)MOZA AirCross2の良い&気になるポイント
最後に
星空のクイックモーション動画について紹介しました。星空のタイムラプスももちろん素晴らしいですが、クイックモーションも面白い撮影方法だと思います。
私が使用しているカメラが高感度撮影に強いSONY a7SⅢなので、他のカメラだとどのような結果になるかは分かりませんがとても気に入っている撮影方法です。 a7SⅢをお持ちなら一度試してみては如何でしょうか。
参考記事:星空動画、始めました(Sony a7SⅢ)使用機材など【星景動画】
参考記事:SONY a7SⅢで星空撮影して思うこと(星景写真、動画)
いつも美しく素晴らしい動画を拝見しています。
リアルタイム動画もいいですが、こちらで紹介くださっている
S &Q機能を使って砥峰高原の動画もタイムラプスとは違って
リアルタイムに近い動画で素晴らしいです!
手持ちで歩きながらの映像は、あたかも実際に星空を見上げながら
歩いているような感覚にさえ思えてしまいます!
ところで、この作品はMOZA AirCross2のモーション機能を使ってとのことですが、
この場合、シャッター間隔はどうされているんでしょう?
確か、MOZAのアプリを使用してモーションラプスを設定する場合は
「0.5秒以上を推奨」というか、それ以上でなければ設定できなかったように
記憶しているのですが・・・
いずれにしても、常に新しい撮影手法を実践される独創性には脱帽です。
まもなくペルセ群の極大を迎えます。
今年は条件も良く、また近畿の天気も良さそうですので、
素晴らしい流星群の動画を心待ちにしています。
まっつんさん
ご覧いただき有難うございます。
S&Qは最近あまり使っていませんが、独特な映像になるので面白いですよね。
シャッター間隔ですが、SONY α7SIIIのS&Qのクイックモーション6倍速なので、SS1/4で動画撮影しています。
ジンバルでのモーション設定は、自分が撮りたい映像の尺(10秒のカットなら、6倍速なので実時間1分の撮影)に合わせてモーションを適当に設定しているだけでしたので、推奨云々は知りませんでした汗
モーション設定は何度か試すと感覚は掴めるようになると思います。
ペルセ群は昨日が極大でした。雲が多かったものの、なんとか晴れ間を見つけて撮影する事が出来ました。
またご覧いただけると幸いです。