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人工蛍石採用レンズの発売してから50周年
キヤノンのニュースリリースを見ていると、どうやら人工蛍石採用レンズの発売してから50周年とのことです。
我が家にも蛍石を採用したCANON EF70-200mm F2.8L IS III USMがあります。とてもいいレンズで大変満足しています。
蛍石という言葉自体は聞いた事がありますが、何となく良いレンズに使われている、位の認識でした。
蛍石とは?また、蛍石が使われているキヤノンのレンズはどういったものがあるのかを調べて見ました。
蛍石って何?
蛍石(ほたるいし または けいせき、螢石、fluorite、フローライト、フルオライト)は、鉱物(ハロゲン化鉱物)の一種。主成分はフッ化カルシウム(CaF2)。等軸晶系。 色は無色、または内部の不純物により黄、緑、青、紫、灰色、褐色などを帯びる。加熱すると発光し、また割れてはじける場合がある
ウィキペディア
望遠鏡や写真レンズ(特に望遠レンズ)などで、高性能化のための特殊材料として現在ではキーパーツとなっている。
ウィキペディア
ウィキペディアによると以上のこと。
レンズの高性能化の為に必要な蛍石ということですが、具体的には「屈折率が著しく低い」、「低分散および異常部分分散特性をもつ」、「赤外・紫外部での透過性がよい」という特性を持つ蛍石をレンズに用いる事で、理想的な色収差※の補正が出来るのだそうです。
特に望遠レンズは焦点距離が長く色収差の影響が大きいので効果的に色収差の抑制が出来る蛍石は重要なアイテムだったのですね。(なので、主に望遠レンズに蛍石が採用されています)
※光はレンズぶつかると屈折しまが、色によって屈折する度合いは異なります、光はレンズの中で赤、緑、青と色ごとに分かれてしまい、それぞれの色の焦点位置が異なってきます。これにより色のにじみが発生します。これを色収差と呼びます。
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蛍石を加熱すると発光する
加熱すると発光するとのことですが、動画を見つけました。本当に光ってますね・・・。
人工蛍石の開発から蛍石採用レンズの発売へ
では、蛍石を使ってレンズを作ればいいのですが、天然で採取される蛍石の結晶体は小さいために、カメラ用レンズに使う事は難しかったのです。
ということで、キヤノンはレンズの高性能化を目指し、大型結晶の人工蛍石の開発に着手します。
無いモノは作ってしまおうということですね。
1966年8月に蛍石採用の高性能レンズ開発を目指して「キヤノンF計画」を始動し、3年後の1969年5月、ついに人工蛍石を採用したカメラ用レンズ「FL-F300mm F5.6」を発売しました。
以来、2019年の50年もの間、この人工蛍石を使い、高性能なレンズを生み出してきています。
非常に長い歴史がありますね。
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蛍石レンズの加工も通常の光学レンズ以上の手間がかかる
蛍石は強度が低く、割れやすい為に、通常の光学レンズの研磨方法とは別の研磨方法が必要になり、キヤノンでは通常の4倍近い時間をかけて研磨をしているようです。
蛍石が使われているレンズは?
主に望遠レンズで使われている蛍石ですが、どんなレンズに使われているのか、
キヤノンの交換レンズラインナップページに掲載されているモデルから調べてみました。(2019/12/15時点)
EF70-200mm F2.8L IS III USM
EF70-200mm F2.8L IS II USM
EF70-200mm F4L IS II USM
EF70-200mm F4L IS USM
EF70-200mm F4L USM
EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4×
EF200mm F2L IS USM
EF300mm F2.8L IS II USM
EF400mm F2.8L IS III USM
EF400mm F2.8L IS II USM (販売終了)
EF500mm F4L IS II USM
EF600mm F4L IS III USM
EF600mm F4L IS II USM (販売終了)
EF800mm F5.6L IS USM
15種類のレンズに採用されているようですね。やはり望遠レンズばかりでした。(販売終了も含まれています)
ちなみに、蛍石レンズを採用したEFレンズは、これまでに28機種を発売しているそうですよ。
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まとめ
キヤノン初の人工蛍石を採用したカメラ用レンズ発売から50周年。
我が家にある蛍石を採用したCANON EF70-200mm F2.8L IS III USMも、レンズ本体の重みと歴史の重みを感じながら、大切に使って行きたいなぁと思った次第でした。
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